席替えをしても変わらない人がいる確率(1)

クラス内(例えば40人)で、くじ引きで席替えをすると、
「なんだ、オマエ変わってないね」という場合があります。
その確率を考えてみました。

 間違っていた考え方(緑字は間違っています。注意!)

はじめ、こう考えてみました。
40人で席替えをして、席が変わらない人がいる確率は、
1−(40人全員、席が変わる確率)   です。
ある1人について、席が変わる確率は  39/40  。
40人について考えれば、40乗すればいいので、
計算式と答は、

1−(39/40)40≒0.6368      約63.68%

 

そして、n人のクラスで席が変わらない人がいる確率は、
1−((n-1)/n)n   となって、

n→無限大  の時、
この値は  
1−1/e≒0.6321
      に近づくことが知られています。
    (eは自然対数・高校の数3で習う。e≒2.71)

ところで、確率315分の1で大当たりするパチンコで、
315回、まわしてみて1回は大当たりする確率も、
ほぼ  1−1/e≒0.6321 
315回まわしても 63%じゃ、厳しいですね。

 なぜ、間違っているのか

少ない人数で確認すれば、間違いに気づきます。

2人の場合、席が変わらない人がいる確率は、
1−(1/2)=3/4 にはなりません。
正しくは、
A,B 2人が A−B の順に座っているとして、
席替えすれば、A−B または B−A になりますので、
席が変わらない人がいる確率は、 
1/2 です。

同様に3人の場合も、
1−(2/3)=19/27 ではなく、正しくは、
A−B−Cを基に席替えをすると、
A−B−C
A−C−B
B−A−C
B−C−A
C−A−B
C−B−A
の6通りの場合で、青文字が該当し、確率は 2/3 です。

 

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